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- 境界性パーソナリティ障害とは?特徴と原因は?

気分の波が激しく、強い怒りが抑えきれなくなる境界性パーソナリティ障害
「今から自殺をする」などとメールを送ったりして相手の関心を引き付けたり、気分の波が激しく、強い怒りが抑えきれなくなると、それは「境界性パーソナリティ障害」という病気かもしれません。
境界性パーソナリティ障害の特徴と原因は?
境界性パーソナリティ障害の人は、見捨てられ不安が強く、対人関係が非常に不安定です。
変動が激しく、自殺のそぶりや自傷行為を繰り返すので、周囲の人は困惑してしまいます。
自傷行為やアルコール、薬物の乱用などの自己破壊的行動が見られることも多いです。
女性に多く、発症率は0.7~2%です。
精神科の外来患者の10%に見られ、18歳~30歳の女性のうつ病患者のうち、55%が境界性パーソナリティ障害だと言われています。
原因は、幼少期の虐待や、母親との関係が上手く築けなかったことが関係しているとされています。
子どもの欠点ばかり指摘して否定すると、子どもは親の価値観に合わせすぎ、自己否定感が強くなります。
親子ともに依存している「共依存」状態もよくないとされています。
境界性パーソナリティ障害の主な症状
以下の症状が見られます。
- 現実、または妄想の中で、人に見捨てられてしまうことに強い不安と恐怖を感じている
- 対人関係の変動が激しい
- 感情のブレーキが効かず、激しく怒ったりしてしまう
- アルコールや薬物の乱用などの自己破壊的行動をする
- 自殺未遂や自傷行為をして周囲の関心を引く
- 絶賛していたかと思うと、態度が豹変し相手を攻撃する
境界性パーソナリティ障害の治療
行動療法やカウンセリングなどの精神療法を用います。
気分の落ち込みには抗うつ剤、強い不安感には抗不安薬を処方します。
少量の抗精神病薬が使われることもあります。
本人の「治したい」という強い気持ちが大切です。
境界性パーソナリティ障害は、対人関係において支障をきたしやすい病気なので、根気よく治療していくことが必要となります。
症状が改善したとき、本当に自分を見捨てないでいてくれる人々といい関係が築けるでしょう。
辛いと感じたら精神科を受診することをお勧めします。