学習障害(LD)とは?算数だけできないって本当?教材や勉強法は?

学習障害(LD)の一種、ディスカリキュア(算数障害)
学習障害(LD)とは知的発達には特に遅れがなく、読み書きなどに対して困難が生じるものです。
中でも、ディスカリキュア(算数障害)という、算数だけができないというものも存在します。
これは、計算が苦手、繰り上がり・繰り下がり算ができないケースが多いのが特徴です。
十進法を理解していないために桁の繰り上がりや繰り下がりの計算ができないというケースや、そもそもの算数用語の理解が難しいということもあります。
数に関することを適用することに困難があり、さらに計算が遅く不正確であるのも特徴です。
ディスカリキュア(算数障害)の診断は?
算数障害の診断としては、スクリーニングテストを行ったり行動観察や生育歴のヒアリング、認知能力の検査、感覚器官の検査などの様々な検査、さらに、その他の障害の存在の有無などを確認したりして診断されます。
算数障害は、日本では識字障害ほどあまり知られていないので,研究も進んでいないのが現状です。
また、原因についてはほとんど分かっていないので、治療法についても確立したものはありません。
ただ、最近では数や数字を認識する訓練ができるコンピュータソフトも利用されるようになり、算数障害がどこまで克服できるかが調べられつつあります。
十進法が理解できないことに対しては、宮城県立西多賀支援学校の渡部敬先生が考案した『十進法そのもの構造を学習する方法』という指導法が、十進法を理解し、位を揃えて計算するという力を養うことにもつながるということで高く評価されています。