兄がADHDと診断されるまで。治療と付き合い方。【体験ブログ】

兄がADHDでした。ADHDは大人になるまで全く気づかない事例が多いと聞きます。
私たちの子供の頃(今から40年ほど前)はADHDという言葉もなかったと思います。
だから、ちょっと態度がおかしくても病院にいっても何も問題ないとされていたと思いますが、最近になって色々検査した結果、ADHDと診断されました。
「発達障害?」「それって何?」という感じでしたが、小さい頃から弟2人に比べて兄は少し変わっているなぁ・・・とずっと私は思っていました。
それをきっかけに、私も色々とADHDについて調べました。
ADHDの人のチェック項目や態度など色々調べていくうちに、まさに兄に当てはまることが多くあり驚きました。
まさか、自分の身内が発達障害だったなんてショックでしたが、なぜか納得もいきました。
兄の行動には、昔から常々悩まされることが多く、突発的で一旦夢中になると突き進むことが度々ありました。
それ故、トラブルも多くありました。
交通事故や人間関係のトラブルも私に比べても、格段に多く、なぜいつもそんな事になるのかが不思議なくらいでした。
子供も頃はそれでも、トラブルもあったのですが小さいものが多く目立たなものですが、大人になり仕事をするようになるとかなり目立ってきます。
仕事もそんなトラブルから何回も転職をしていました。
その頃は両親もADHDや発達障害などについては、全く知らないので、兄の態度やトラブルが起こる度によく喧嘩になったりしていました。
でもいくら注意しても、ほとんど聞いていないと同じでまた、少したった頃にトラブルを起こしていました。
本人もなんでそうなるのか全く分からず、その心労からうつ病を患ったりと苦悩しました。
私もそんな兄を見て、性格的な問題とずっと思い込んでいましたので、やっかいだと私の悩みの種にもなりました。
近年になりADHDや発達障害について、だんだんと研究されるようになり、その情報を知るにつれて、もの凄く納得するところが多かったです。
そして、納得と同時に兄に対する感情も私の中で変わっていきました。
兄の色々とトラブルを引き起こす行動は、ただ単に性格的なものと思っていましたからどうしていいものかと悩みましたが、ADHDとわかりそのことを理解するにつれて、
兄も「自分でもどうしてそうなるのか・・」「何が原因なのか・・」「どうしたらいいのか・・」
など分からず、必死に耐え・もがき苦しんでいたのだと思うと、自分もキツイ事を色々言って責めてしまっていたな・・と反省の念が沸いてきました。
医師からADHDと診断されたことは、すごくよかったと今では思っています。薬も処方され、今までと少し変わってきた感があります。
そして、何よりもADHDを少しでも理解したことが兄と接する時に助けとなっています。
それは、決して彼を病人扱いするといことではなく、正しい情報を知ることで、正しい判断ができるということです。
最近では、兄の突発的な行動にも対応しやすくなってきました。
すると、今まで起こしていた家族間のトラブルも少し少なくなってきています。
先にこちらが対応することで、潤滑にすすむことも多くあります。
これから、さらに研究が進み色々な情報が取り入れられることを期待しております。